ドメイン名廃止する時はドロップキャッチに要注意

イエロー
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こんにちは! 

LALAKOレンジャーのイエローです!

このブログでは、これまで使われていたドメイン名を廃止する時に気を付けておきたい「ドロップキャッチ」について詳しく説明します!

目次

1.ドメイン名とは

そもそも、ドメイン名ってご存じでしょうか?

LALAKO-Labのサイトでご説明すると、

この赤文字の部分がいわゆる「ドメイン名」と呼ばれています。

たとえて言えば、インターネット上のサイトの住所のようなものです。

2.これまで使われていたドメイン名の魅力とは

それでは、この「ドメイン名」の魅力ってなんでしょうか?

たとえば、私たちが住んでいる住所ってどうしても、人気のある土地(関西だったら、芦屋とか西宮北口とか、関東だったら、代官山とか白金台とか・・)と、そうでない土地ってどうしてもありますよね。

インターネットの世界でも、有名企業や有名サイトで使われていた「ドメイン名」は、その知名度や、他のサイトからのリンクが多く残っていたりすることがよくあり、とっても人気なんです。

有名だった「ドメイン名」をそのまま使うことができれば、ある程度のアクセス数が見込めますもんね。

また、Googleなどの検索サイトでは、まだ世の中に知られていないドメイン名よりも、老舗のよく知られたドメイン名のほうが上位に表示される可能性が高いというのも人気の理由の一つなんです。

3.ドロップキャッチとは

それでは、本題に入っていきますが、「ドロップキャッチ」とは、サイトの閉鎖や都合あってドメイン名を変更する場合、もともとの持ち主がドメイン名を手放す瞬間を狙って、他の人がそのドメイン名を取得することをいいます。

色々な呼び方があり、「ドメイン名ハイジャック」、「ドメインロック」という言い方もあります。

同じドメイン名を重複して取得することはできません。

ドメイン名は基本的に早い者勝ちであり、登録有効期限の切れたドメイン名は一定期間の経過後に再度取得できるようになります。

この仕組みを利用した被害が非常に多く発生しています。

被害事例 ~サークルKサンクス~

▼背景
2016年、サークルKサンクスはファミリーマートと経営統合。その後、「サークルK」「サンクス」両ブランドは「ファミリーマート」へ転換。2018年に国内すべての店舗の営業が終了した。同日公式サイトの運用も終了。

▼経緯
2019年、ドメイン登録サービスの「お名前ドットコム」で、かつて存在したコンビニチェーン「サークルKサンクス」のドメイン(circleksunkus.jp)が売り出された。

実体は、所有者が出品したものではなく、

1.ドメインの更新期限が切れた。

↓  (その後も、所有者が再取得できる「猶予期間」が設定されている)

2.猶予期間」も過ぎ、所有者以外でも新規登録可能となった。

↓  (その間、複数の登録希望者から申請があった)

3.お名前ドットコムは即座に登録し、オークションという形で競売にかけていた。

(出典:J-CASTニュース)

被害事例 ~ラブライブ!

▼背景
「ラブライブ!」は、自分たちの学校が統廃合の危機に瀕していることを知った女子高校生が、アイドルになって知名度を上げ、統廃合を阻止しようといったストーリーのアニメです。2019年にこの人気アニメの公式サイトが見覚えのないサイトに置き換えられるという事件が発生しました。

 (以下、置き換えられたサイトの画像)

                             (以下、本来のサイトの画像)


▼経緯(想定)

ラブライブのサイト所有者(株式会社サンライズ)以外から、レジストラにドメイン移管の申請を行います。

ドメイン登録の代理店であり、登録者からの登録・変更などの申請を受け付けてレジストリへの仲介を行う事業者のこと。ちなみにレジストリとは、JPRSのようなドメイン名の大元の管理者のこと。

レジストラはドメイン移管の申請を受け付け、ラブライブのサイト所有者に「ドメイン移管してもよいか?」といった確認のメールを送付

実はこの確認メールが今回の論点かと思われます。

サイト所有者はこのドメイン移管の確認メールを受信したら、「No」の返事をレジストラに対して10日以内に行わないと、強制的に「Yes」と捉えられ、勝手に移管が成立してしまうルールなんです!!

本件は、ドメイン名の申請ルールを巧妙に利用した事件ともいえます。

1.サイトの異変に築いたユーザーがTwitterなどのSNSに投稿

↓(運営元が「SUNRISE INC.」から「上野かほ」という名前に変わっていた)

2.この騒動を受け、ラブライブ公式Twitterも「ページ内容を改ざんされるトラブルが報告されています」と発表

↓(サイト所有者の株式会社サンライズがレジストラのJPRSに、移管の撤回あるいは再移管の申立てが行われた)

3.サイト所有者の元のサイトに復旧

(出典:IT Media NEWS)

4.ドロップキャッチを防止する対策

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まず、手放そうとしているサイトのPV(ページビュー)や、別のサイトにドメイン名を使用された場合の影響を想定して対策を検討することから始めましょう!

手放そうとしているサイトのPV(ページビュー)が非常に多いものであったり、別のサイトにドメイン名を使用された場合に影響が大きいものについては、「ドメイン名を永久に保持しておく」ということも一つの選択肢です。現在では、ドメイン名の年間維持費は数千円程度です。企業などでは、これまで使っていたドメイン名が他のサイトに利用され、企業自体の社会的信用が低下してしまうなど、影響が大きいドメイン名に関しては、ずっと持ち続けるといったやり方をお勧めします。

次に、PVがそんなに多くなかったり、手放しても影響が小さいドメイン名に関しては、アクセスログなどで、閉鎖したサイトへのアクセスがないことを確認し、手放しても本当に問題ないか?手放すタイミングを判断します。

その他、サイトのリニューアル時によく使う転送処理コードの「301リダイレクト」設定を行います。この設定により、検索エンジンに転送先のURLを伝えられ、ドメイン名が変わっても閉鎖したサイトのSEO評価(Googleなどの検索結果で評価が高いサイトほど上位ページに表示)を引き継ぐことができます。

5.もしもドロップキャッチにあってしまったら

基本的にサイトの閉鎖などで故意にドメイン名を手放した場合は、どのような使い方をしようと次のドメイン名所有者の自由です。

ただ、

ドメイン名を先に登録し、高額での買い取りを要求したりする

これまでのSEO評価を利用し、誤解を生じる使い方をしたりする

このように、他人の権利を侵害するような場合は、トラブルで被害を受けた人が、紛争処理機関に申立てを行うことができます。

詳しくは、以下のページを参考にしてみてください!

・JPNIC ドメイン名紛争処理方針の対象となる紛争
  https://www.nic.ad.jp/ja/drp/drp.html

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